滋賀医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座

戸嶋一郎

 4/4-4/6にかけて、第42回ISIAN (International Society of Inflammation and Allergy of the Nose)と第24回IRS (International Rhinologic Society)が新宿の京王プラザ東京で開催されました。

 今回のISIAN大会長は東京慈恵会医科大学の鴻信義教授で、ISIANの第1回大会は同慈恵医大の高橋良教授が開催されたという由緒ある国際学会です。私も2014年のAmsterdam、2018年のLondon、2019年のChicagoでのISIANに参加しましたが、毎回とても思い出深く楽しい学会となっています。当教室からは、清水猛史教授、神前英明先生、私、松本晃治先生が参加しました。

 思えば2021年に当教室で日本鼻科学会と国際学会であるARSRをジョイント開催した時は、コロナ禍真っ最中であり、非常事態宣言が発令中でもありました。海外からの参加者は全員、日本からの参加者も約半数がオンラインでの参加で、全員マスク姿の学会でした。今回はオンラインでの発表はなく、マスクをつけている人は皆無で、いよいよコロナ禍が終わったことを実感しました。世界各国から鼻科領域で有名な先生方が一堂に会し、とても盛大な学会でした。Faculty dinnerは椿山荘で開催され、丁度桜が満開でみんな大喜びでした。Gala dinnerは京王プラザの大広間で開催され、大変華やかでした。これほどの規模の学会を主催する慈恵医大の力に、とても感銘を受けました。海外の先生方とも交流を深めることができ、対面で開催できる学会の良さを痛感しました。

 私はシンポジウムを2つ担当し、Basic Immunityセッションでは”A new therapeutic potential of 17,18-epoxyeicosatetraenoic acid for ILC2-mediated type 2 airway inflammation induced by IL-33”、Updated Pathogenesis of Allergic Rhinitis and Bilogogicsセッションでは”A novel mechanism of fatty acid mediators and group 2 innate lymphoid cells in allergic rhinitis”について報告しました。

 大会を通じて特に印象に残ったこととしては、ヨーロッパで有名な先生は10年前からずっと活躍し続けていること、ChicagoのNorthwestern大学からは特に参加者が多かったのですが、同教室はprinciple investigator (PI)も多く今後も継続して鼻科研究をリードしていく力があるということ、Wuhan大学のZheng Liu教授の研究推進力はすごいということなどでした。

PAGE TOP